やめるのもカンタンだ!



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ピリ将の中止 
 批判がありましたので、ピリ将を中止とさせていただきます。これまでのご愛読をありがとうございました。




愛読者への手紙

 辛辣な批判ばかりではなく、たくさんの心あたたまるメッセージを頂戴しました。
 そこで、愛読者の皆様へお手紙を書いてみましたので、ここに載せておきます。

「突然の休止により、驚かせてしまい、申し訳ありません。
 また、こうしてメールを頂戴し、ありがとうございます。読者からのメールには、本当に勇気づけられ、涙が出ました。いつもご支援いただき、本当に、本当に、ありがとうございました。
 ご明察のとおり、今は仕事・介護・裁判の鼎立に集中したいと考えております。何とぞ、ご理解いただければと思います。
 ただし、これ以上の理由は、ご勘弁ください。一言でうまく表すことができないので、今はあえて何も言わずに置きます。むしろそれを言い出せば、それだけで一冊の本ができそうだと直覚しています。(笑い)
 皆さん、最初のころに比べたら、格段の進歩を遂げられ、うれしく存じます。諦めずにコツコツ続けていれば、いつかきっと初段、そしてそれ以上になれることでしょう。私も最初は弱かったのです。でも、全国大会に出ることができました。
 人生いつも全力でというわけには行きません。嫉妬されたり、足を引っ張られたりすることもあることでしょう。しかし、それでも、いつまでも、そして心から、皆さんのご活躍と上達を応援し続けている人間がここにいることを、どうか忘れないでください。
 また、私の将棋以外のメッセージも的確に受け止めていただき、うれしく思います。将棋を強くするだけが私の目的ではなかったので、心強いです。棋力の向上、人生の喜び、慌てることはありませんので、皆さんのうれしい報告を引き続き、お待ちしております。
 私自身の活動は、当たり前のことですが、ネット上だけで行っているものではありません。生身の私に関しては、将棋をやめるわけでも、普及を諦めるわけでもありません。ただ、ネットでの活動を中断するというだけの話です。
 いつになるか分かりませんが、巨悪との戦いが済んだ後、忘れられたころに、きっと復活してやろう。そう心に決めております。心ない批判は、そのときに倍返しにしてやりますので、どうぞ、お楽しみに。
 冬眠というか、長考に入るのだというふうに捉えていただければ、幸いです。
 皆さん、たいそうお忙しいでしょうのに、こうしてわざわざ、私ごときのために、メールやメッセージをいただいたこと、そして、これまでのご厚情に、心より感謝いたします。略儀ながら、上記、ご返事まで。どうか、お元気で。
 I'll be back!! 」

細島みろく(シュうぇッチマン)より

続けることの難しさ

私は一度、将棋を辞めたことがある。後悔しているかどうかは、カンタンには口にできない。
 辞めなければよかったと思うのは、そうすれば新しい戦法にもついていけなかったにしても、それなりにはリアルタイムで追いかけることができたわけだから、後で猛勉強しなくて済んだだろうという理由による。
 辞めてよかったと思うのは、勝負事に齷齪(あくせく)する以外の世界を垣間見ることができたという理由によるだろう。
 いうまでもないことだが、世の中には、勝負事ではないものごとも案外、多いものだ。極端な話、私は将棋を辞めたから、結婚できたし、就職できたと思っている。もし、あのまま将棋に打ち込み過ぎていたら、将棋は強くなったかもしれんが、人生を破滅させていた恐れもなきにしもあらず、だ。
 まあ、そういったことも学んだから、遠回りはしたし、半ば負け惜しみなのかもしれないけれど、別の将棋上達法に辿り着いたということも十分、言えそうだ。
 もっとも、今回は、将棋をやめるわけではない。しかし、ピリ将の活動から手を引く。
 未練がないといえば、嘘になる。さりとて、執着しているかと問われると、さほどでもない。たしかに、ここまで大きくしておいて、手を引くのはもったいないとは思う。誰か後を継いでくれる者でもあれば、譲ったのだけれども、しかし、残念ながら、そのような人育てが間に合わなかった。
 ただし、一番の計算外は、藤井聡太ブームである。
 Pピリ将は、このブーム以前にはじめたものだが、気づけば、この巨大なブームに巻き込まれてしまった。
 もちろん、このブームは、基本的には、良いことだと私も見ている。しかし、どんなブームであっても、良い面もあれば、そうでない面もあるというのが普遍的な真理というものである。
 たとえば、このブームの中では、さまざまな競合が出てくる。あちらこちらで、将棋教室が開かれ、将棋の先生が現れ、将棋のイベントが開催される。
 私としては、いずれ泡のように滅びるであろうそれらと、がっぷり四つに組むつもりもなければ、争う気もないのだけれども、向こうのほうが勝手に目の敵にしてきたり、お客さんもまた、これらのサービスと混同してきたりするものだから、こちらとしては閉口せざるをえない。
 将棋と違って、こういう普及の土壌は、争ったり競ったりするものではない。まして、一過性のブームに乗ってお祭り騒ぎすればよいというものでもない。
 ところが、将棋指しは、このような好景気に慣れていないものだから、このあたりのサジ加減がわからない。だから、おかしなことになっていく。一言でいえば、共存共栄を図っていかなければならないのに、醜いことに、優勝劣敗を企んでいるというのが、私の現状把握である。足の引っ張り合い。ライバルは皆、蹴落とせ、引きずり降ろせ。
 いやいや、そういうことなら、こちらも「一、やめた」となるわけだ。私は盤上はともかく、盤外ではいたって淡泊なのである。
 ピリ将だけでなく、これまでもよいブログがたくさんあったのに、どんどん退潮し、失われていく。もったいないことだ。
 私に言わせれば、書き手に問題があるというよりは、競合や読み手に問題があると思う。「オレのほうが強い」というマウンティングは、行き過ぎると、生態系を滅ぼすだけだから、いいかげん、辞めにしませんか?
 そもそも、そんなことを言い出したら、誰もAIには叶わないわけだし、名人や竜王には勝てないわけだし、プロ棋士には届かないし、元奨励会員には及ばないわけである。まして、将棋がサッカーや野球並みに人気になることはあり得ないことである。したがって、マウンティングは、ただの弱いものいじめになって、いわゆる観る将や初心者、初級者、級位者は何も物が言えなくなってしまう。
 将棋に関わる人が、社会を築けるかどうか、成熟できるかどうかが問われており、それが今後の鍵となるように思えてならない。
 子供や動植物同様、慈しみ、育てることが何より大事なことだ。
 私が理想とするのは、将棋の同人誌がもっと増えること。今は、質より量と思うから。それはいわゆる観る将だけのものではなく、定跡書などももっとアマ発信のものが増えてよいと考える。
 今、ブログを続けている方は、どのような内容でもよいから、できるだけ長く続けてほしい。ブログを読んでいる方は、できるだけ温かく見守ってあげてほしい。それが私の希望だ。
 ともあれ、身辺が慌ただしいこともあり、私はしばらく静観することにする。

 (惜しむ読者があまりに多いので、この文章を追加で書かせていただきました。)